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我が名はみいこ 僭越ながら猫である  [思い出]

 我が名はみいこ、僭越ながらネコである。
 もうすぐ二歳になる。これでも、れっきとしたオスだ。白黒ブチで、決して二枚目とは言えないけれど。
 どうしてみいこかって? それは坊ちゃんが最初、メスだと思ったから。後で気がついたんだけど、今更変えられないからってそのまま。別に名前なんて、どうでもいいんだ。
「ただいまー」
 ほらほら。噂をすれば、坊ちゃんが帰ってきた。只今、小学三年生。もうじき、四年生になる。
「みいこ、大丈夫?」
「ニャ~」
 心配そうな坊ちゃんの言葉に、ボクは精一杯答えた。それでも声は弱々しい。
 そう。ボクは少し前から、体調がすぐれない。多分畑で、農薬を食べちゃったせいだ。自分でも、もう長くないと思う。心配かけてゴメンね、坊ちゃん。

 坊ちゃんと初めて会った頃が懐かしいなぁ。とは言っても、あれはたったの一年と五ヶ月前。十月も終わろうという、寒い日の昼下がりだった。
 ボクはどこで生まれたのか知らない。気がついた時は、あっちこっちウロウロと彷徨う、惨めなノラだった。
 その日もフラフラと当てもなく歩き回り、やって来たのはどことも知れない殺風景な空き地。ここのところ、ろくに食べていない。それどころか、満足に食べた記憶さえなかった。いつも腹ペコ。もう生きていけないと、幼いながらも思っていた。
 空き地には土管が三つ置いてあるだけ。食べ物なんかない。ボクは仕方なく、ヨタヨタしながら土管によじ登った。お日様に当たって、少しでも暖かくなろう。そう思ったんだ。
 どれくらい経ったかは分からない。ボクがウトウトしていると、人間の子供達の歓声が聞こえてきた。空き地へ遊びに来たらしい。
「ミァァ~」
 ボクは期待とともに、精一杯の愛嬌を込めて鳴いた。
 子供達か気づいて、バタバタと近寄ってくる。
「ワァ~、仔ネコだぁ」
「随分痩せてるね~。ガリガリだよ」
「きっと何も食べてないからだよ。ノラネコかなぁ」
 みんな興味津々でボクを見ている。そんな中、
「そうだ!なんか食べる物、持ってくる」
 一人の少年が言うと、そのまま駆け出していった。
 何か食べられる。ボクの胸は、期待に大きく膨らんだ。食べられるなら、何でもいい。
 ほどなく、さっきの少年が戻ってきた。手にしているのは、牛乳と二つの器。一つには、かつお節をまぶしたご飯が盛られている。彼は器を地面に置くと、空の方に牛乳をなみなみと注いだ。
「食べな」
 優しく言ってボクを抱き上げ、土管から降ろしてくれる。
 ボクはおぼつかない足取りで器に近づき、ますは牛乳を舐めた。おいしい!更にピチャピチャと音を立てながら、夢中で貪り飲む。ひとしきり牛乳を飲んだ後、今度はおかかご飯を食べようとした。けれど上手に食べられない。ほとんど食べた事がないので、体も受け付けてくれないようだ。仕方なく、ボクは牛乳だけを、お腹一杯になるまで飲み続けた。
 一息ついて見渡すと、取り囲んだ子供達が、ボクの様子を好奇心一杯の目で見つめている。
 誰か、連れて帰ってくれるかな?ボクの胸は、再び期待に高鳴った。だけど、そう都合良くは行かない。ボクを中心に遊んでいた子供達。日が暮れるに連れて、一人また一人と帰っていく。やがて、一人の男の子だけになった。
 彼は真剣な眼差しで、思慮深げにボクを見ている。連れてって。
「ミャャ~」
 ボクは、すがるような思いで一声鳴いた。見つめ合うボクと少年。けれど願いは届かない。彼は思い切るように踵を返すと、そのまま小走りに去っていった。
 仕方ないよね。お腹が一杯になっただけでも、良しとしなくちゃ。明日も来てくれるかもしれないし。かなり冷え込んできた。風も冷たい。ボクは今夜のねぐらをここに決め、土管の中へ身を隠した。
 やがてウツラウツラしだした頃、
「とにかく。見るだけでいいから」
 そんな声が聞こえてきた。そして、
「みーみー。どこ行ったの?出ておいで」
 そんな言葉がかかる。どうやら、ボクを呼んでるらしい。ヨタヨタと、土管から這い出してみた。最後まで残っていた、男の子だ。女の人もいっしょにいる。
「ほら見て、ママ。こんなにガリガリなんだ。可哀想でしょ」
「そうね。随分とみすぼらしいネコ。だけど見るだけって約束だから、連れてけないわよ」
 女の人は、男の子のママさんらしい。どうやら、ボクを見せに連れてきたようだ。でも、ママさんはつれない返事。
 男の子は拳をギュッと握り、地面に向かって突き出したまま、ママさんを見つめている。そして、
「ママは白状だ!こんな姿を見て、可哀想だと思わないの!」
 半ば涙声になりながら、激しい口調で訴えた。どうしてもボクを連れて帰りたいらしい。
 そうだ、頑張れ!ボクは、心の中で応援した。
 しばらく黙ったまま、考えていたママさん。
「だからダメだって言ったのよ。見たら、それだけじゃ絶対済まないんだから…………。しょうがないわね、飼ってもいいわ。その代わり、ちゃんと面倒見るのよ」
 ついに折れた。
「やったーッ。ありがとーッ」
 男の子は嬉しそうにそう言うと、薄汚れたボクなどお構いなしに抱き上げる。
 良かった、これで助かるんだ。ボクももう嬉しくて嬉しくて、
「ミャャ~、ミャャ~」
 続けざまに声を発した。
「さぁ行こう、みいこ」
 そう。それが坊ちゃんとの、運命的な出会いだったのだ。

 ボクの生活は一変した。坊ちゃんは可愛がってくれる。最初は反対したママさんも、優しかった。
 そうそう。パパさんはいない。坊ちゃんとママさんの二人きりだ。そこへボクが加わったってわけ。
 でも、なんて幸せなんだろう。お腹一杯食べられるので、ガリガリだった体も、見る見るうちに逞しくなった。
 そして何と言っても嬉しいのは、暖かいお布団で寝られる事。もちろん、坊ちゃんといっしょだよ。
 でも坊ちゃんがお布団に入るまでは、ボクも決して入らない。まずは坊ちゃんがお布団に寝るんだ。ボクは枕元で待っている。坊ちゃんが掛け布団を上げてくれるので、ボクはいそいそと潜り込む。
 だけどね。時々イジワルするんだ。ボクが待ってるのを分かってて知らんぷり。でも、ボクは待つよ。自分から入ろうとはしない。じっとガマンだ。もちろん坊ちゃんだって、そのまま眠っちゃったりはしない。最後はちゃんと入れてくれる。
 ボクは坊ちゃんの懐へ入り込んで、丸くなる。ぬくぬくと暖かい。坊ちゃんの体にピッタリと張り付いて、至福の時。
 でもねぇ。坊ちゃんたら寝返りを打つ度に、自分が向く方へボクを持って行くんだ。せっかく眠りかけてるのに起こされちゃう。だけど怒ったり、出てったりはしないよ。だって坊ちゃんのそばが、何たって一番だから。

 坊ちゃんは学校から帰ってくると、真っ先に宿題を済ませてしまう。それから友達と遊びに行く事もあるけど、ボクと遊ぶ事もある。
 そんな時、大抵鬼ごっこが始まるんだ。坊ちゃんがいつも鬼だけど。
 お家は四畳半と六畳の和室。それと台所が、襖を隔てて繋がっている。それぞれのお部屋には、隣り合わせるようにタンスが置いてある。そして台所には、ママさんの仕事机。
 ママさんは、和文タイプを打つお仕事をしている。
 襖を全部開けると、それらを囲んで、ぐるりと一周出来るようになってるんだ。
「みいこ!」
 坊ちゃんが、身構えるようにしてボクを呼ぶ。目が誘ってるぞ。
 やるの?坊ちゃん、やるの?ボクも姿勢を低くしながら、坊ちゃんを見上げる。行くよ。
「ニャァ~」
 ボクは一声泣いて、反対側へ駆け出した。鬼ごっこの始まりだ。坊ちゃんが追ってくる。家具類の周りをグルグル回りながら、逃げるボク。
 そのうち、急に静かになった。坊ちゃんは追ってこない。分かってるよ、待ち伏せでしょ。ボクはそーっと反対側から、様子を窺いに行く。いないな。ソロソロ、ソロソロ。抜き足差し足で進んでいく。
 突然タンスの陰から、坊ちゃんがワッと顔を出した。ボクはビックリして、それこそ一メートルくらい飛び上がってからまた逃げ始めるんだ。
 ドタバタドタバタ。ママさんは仕事をしているけど、怒ったりはしない。でもねぇ。一度だけ失敗した事があるんだ。ママさんが、仕上げた原稿を収めておく引き出し。たまたま開いてたもんだから、勢い余ってボクが飛び込んじゃった。出来上がったばかりの原稿が、グチャグチャの台無し。でもママさんは、ボクたちを怒らなかったよ。困った顔をしながらも、打ち直してた。ママさん、ごめんなさい。

 あとはねぇ。お布団が敷いてあると、プロレスごっこかな。
 坊ちゃんが、いきなり布団めがけてボクを投げ飛ばす。
 始まった!ボクはもう心得たもの。坊ちゃんの勉強机の下まで飛んでって、踵を返す。ふせの姿勢で、準備はオッケー。
 坊ちゃんが身構えている。やる気満々だ。
 ボクは姿勢を低くしたまま、目ん玉をまん丸にして坊ちゃんを見据える。おしりをモゴモゴ。行くよ坊ちゃん!行くからネーッ!ダーッと突撃!
 ネコパンチ!ネコパンチ!ネコパーンチッ!
 坊ちゃんがボクを押さえ込む。
 ネコキック!ネコキック!ネコキーックッ!
 押さえ込んだ坊ちゃんが、ボクを投げ飛ばす。
 ボクは上手に着地して、再び机の下へ。それから、またまた突撃!その繰り返しで、最後は押さえ込まれて、ワン・ツー・スリー。カウント三つでボクの負け。
 坊ちゃんと遊んでると、すっごく楽しいんだ。

 でも坊ちゃん。明るい時ばかりじゃない。ある夏の日。
 その日は、ママさんが仕事関係の用事があって、なかなか帰ってこない。
 坊ちゃんは、一人で家の中にいるのが嫌みたい。お外が暗くなってきても、玄関の前にしゃがみ込んだまま、動こうとしないんだ。
 坊ちゃん、大丈夫?ボクは心配で、気が気じゃない。何かあったら大変だ。ボクには、坊ちゃんを守る責任がある。だから少し離れたところに座って、じーっと見守っていた。
 やがて帰って来たママさん。そんなボクたちを見て、
「こんなところで、何やってるの!」
 ちょっとキツイ調子で、坊ちゃんに言った。
 坊ちゃんは黙っている。寂しかったんだよ、ママさん。
「ニャァァ~」
 ボクは代わりに訴えた。
 もちろんママさんだって分かってる。きっと、いじらしかったに違いない。だからそれ以上、坊ちゃんを叱ったりはしなかった。

 そんな平凡だけど、ボクにとっては平和な日々がしばらく続いた。
 そして一ヶ月くらい前。坊ちゃんとママさんは引っ越す事になった。
 引っ越し先は、今までと同じような狭い平屋の一戸建て。場所も近い。だけど市営住宅だから、家賃が安いんだって。
 引っ越し当日は、大勢の人が手伝いに来た。荷物の運び出しやら何やらで、みんな忙しい。
 気がついたら、ボクだけ置いてきぼり。それはないよ~。ちょっと前に農薬食べちゃって、具合も良くないのに。トホホだ。
 玄関の前でしょぼくれてたら、坊ちゃんのおばさんがやってきた。
 連れてって貰える!ホッとしたのも束の間。おばさんはボクに構いもせず、さっさと行ってしまった。なんでよー。がっかりだ。
 そう思ってたらほどなく、坊ちゃんを連れて戻ってきた。
「みいこ、いた!早くおいで」
 坊ちゃんが、嬉しそうに呼びかける。
「ニャァァ~」
 ボクも喜んで、その懐へ飛び込んでいった。
 あとでみんなが話してるのを聞いたんだけど。坊ちゃん、みんなが引っ越しで忙しくしてるさなか、
「みいこがいない、みいこがいない」
 って、ずっと騒いでたんだって。みんなは困ってたらしいけど、やっぱり坊ちゃんだ。ボクの事を、ちゃんと心配してくれてたんだから。

 思い出してみると、ホントに懐かしい。一年半近く、色んな事があった。坊ちゃんと出会って、楽しい事ばかりだった。
 でも今のボクは、重病だ。体中だるいし、痛みもある。
 ネコは死ぬ時、飼い主から姿を隠す。そんな言い伝えがあるから、ボクはこのところ段ボール箱の中だ。そこにタオルをいっぱい敷いて貰って、体を投げ出している。食べるのもここで。あんまり、食欲もないんだけどね。恥ずかしいけど、オシッコも垂れ流し。ママさんが、頻繁にタオルを替えてくれる。ありがたいなぁ。
 確かに、坊ちゃんに死ぬところを見せたくない。でも、離れるのはもっと嫌だ。最後まで、坊ちゃんといっしょにいるんだ。

 いよいよもう、ダメみたい。ネコだから、ボクには分かるんだ。
 ここのところずっと段ボール箱の中だから、坊ちゃんといっしょに寝ていない。最後にも一度、坊ちゃんと寝たいなぁ。
 ボクは意を決した。痛む体を無理矢理起こし、箱の縁へ前足をかけた。渾身の力を振り絞って乗り越える。ほとんど転がり落ちるようにして、外へ出た。
 やった!脱出成功。でも凄くだるくて、重たい。そんな体を引きずるようにして、ボクは坊ちゃんの元へ向かった。
 遠いなぁ。部屋一つ隔てているだけなのに、とてつもなく遠い。
 それでもなんとか力を振り絞って、坊ちゃんのところまでやって来た。ぐっすりと、よく眠っている。いつもその懐へ潜り込んで、いっしょに寝ていたんだ。でも今夜は、布団の中へは入れない。だって、坊ちゃんを起こすわけには行かないもの。 
 でもそばにいたい。坊ちゃんの肌の温もりを、感じていたいんだ。
 ボクはヨロヨロと近づき、坊ちゃんの首へ体を投げ出した。暖かい。息遣いも聞こえる。坊ちゃんといっしょなんだ。幸せだなぁ。そう思ったら……。しまった!粗相をしてしまった。安心して、気が緩んだせい?とにかく、お漏らしは止まらない。垂れ流し状態のまま、坊ちゃんの首から枕、布団まで、オシッコで濡らしてしまった。
 どうしよう……。そう思っても、どうにも出来ない。その時、人の気配を感じた。
 ママさんだ。ボクの方をじっと見ている。
 お漏らししちゃった、ゴメンナサイ。
「ニャ~」
 ボクは弱々しい声を上げて、謝った。当然、箱へ戻されるよね。仕方ないか。
 けれどママさんは、坊ちゃんの寝息を確認している。ボクが覆い被さっていて苦しくないか、気にしているようだ。そして大丈夫と判断すると、何も言わず、ボクもそのままにして出て行った。
 ありがとうママさん。一晩坊ちゃんといっしょにいて、いいんだね。
 ボクは坊ちゃんの上に、体を横たえた。全然眠れないけれど、坊ちゃんとこうしていられるだけで、ただそれだけで充分満足。
 ボクは朝まで、そうしていた。そして坊ちゃんが目を覚ます前に、そっと起き上がる。再び重たい体を引きずって、段ボール箱の中へ戻っていった。

 翌朝。
「みいこが心配だから、学校休む」
 坊ちゃんが駄々をこねている。
「ダメよ、学校行きなさい」
「だって。学校行ってる間に、死んじゃったら……」
 窘めるママさんに、坊ちゃんは半ば泣きそうな声で訴えた。
「大丈夫。みいこは死なないから、学校行きなさい!」
 ママさんにちょっと厳しく言われて、坊ちゃんは渋々と言った様子で、ランドセルを背負う。ボクの方を名残惜しそうに見ながら、出かけて行った。
 ゴメンね、坊ちゃん。帰ってくるまで持ちそうにないよ、ボク。
 でも、坊ちゃんに出会えて良かったよ。一年半しか生きられなかったけど、とっても幸せだったもの。もしあのままだったら、きっとすぐ死んでたよね。拾ってくれて、ありがとう。そばに置いてくれて。
 坊ちゃんも、幸せだったよね。そう信じたい。そうに決まってるさ。だからもしまた生まれ変わっても、絶対坊ちゃんに会いに来る。だから坊ちゃんも、も一度ボクを見つけてね。さようなら坊ちゃん。そして、本当にありがとう。
「ギャァァ~」
 ボクは最後に、精一杯の声を上げて鳴いた。坊ちゃんの胸へ、届けとばかりに…………。



 あの日学校から帰ってきた私は、みいこの死を知って泣いた。その亡骸を抱きながら、泣き続けた。ただひたすら悲しかった。泣けども泣けども涙は尽きない。あんなに悲しかったのは、多分生まれて初めてだっただろう。
 そして母と二人、庭に穴を掘ってみいこの骸を埋めた。
 あれから三十年以上。今でもみいことの一年半は、胸の中に鮮明な形で刻まれている。
 その思いがあるから、その後もノラの仔ネコを見かけると、ついほっとけなくて拾って来てしまうのだ。
 みいた、シャラ、チャンプ、チビ、コロン……。私と暮らした歴代のネコたち。みんな拾って来たか、迷い込んできたネコたちだ。もちろん、その全てのネコたちが可愛かった。
 その中でも、みいこは群を抜いて利口なネコだった。私の弟であり、親友であり、時には保護者でもあったのだ。その絆は、何にも増して深かったに違いない。恐らく、どんな人と動物の関係よりも。
 そしてみいこの死から丁度二十年。私はランディと出会った。コイツも頭がいい。みいこほどではないにしろ、人の心を察して行動する。
 のちにゴンがやって来た時も、私の一喝で、一切いじめる事はなかった。逆にゴンに、やられていたくらいだ。それでもランディなりに、ひたすら耐えていたに違いない。今思えば、可哀想な事をしたと思う。
 ゴンも可愛かったけれど、四年前、六歳で
呆気なくこの世を去った。
 以来、我が家にはランディだけだ。もしかしたら、みいこの生まれ変わりかも知れない。再び私の元へ、帰って来たのかも。ランディを見ていると、そんな気がしてくる。
 早いもので、既に十二歳。みいこは一年半で逝ってしまった。もしもランディが、みいこの生まれ変わりなら。イヤ、例えそうでなくも。ランディが天寿を全うするまで、ひたすら可愛がって上げたいと思う。そう、たった一年半で生涯を駆け抜けていった、みいこの分まで…………。


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okko

eikohさん お早うございます。
みいこは幸せ猫ちゃんでしたね。いつもお話するように、家にはいつも猫か犬がいました。小学校4年ぐらいの時、みいこみたいな捨て猫を拾って家に帰りました。母に見せる前に父に見咎められました。その頃の父は、これもご存知の通り、別格官幣大社でしたから、「もと居た場所に返してきなさい」に反対することもできず、その時は随分、父を恨みました。苦い思い出です。
by okko (2005-10-14 09:16) 

アッキー

ご訪問ありがとうございます

しっかりと、みいこの話を読んでしまいました
うちもずっと犬を飼ってきましたが
それぞれの思い出が一杯あふれています
by アッキー (2005-10-14 16:16) 

みいこちゃんは、今頃eikohさんが執筆活動をちゃんと
しているかどうか、天国で見張っているのだ。
ぼっちゃん、やっとるかね?…って。
by (2005-10-14 17:33) 

えいこう

まずは皆さま。長文にも拘わらず読んで頂き、ありがとうございました。

okkoさん
いつも、ありがとうございます。
1年半の命でしたが、みいこは幸せだったと、自分に言い聞かせています。
ノラのネコやイヌを見ると放っておけない。子供はみんなそうですね。他でも書きましたが、ノラのイヌも2匹いました。でも飼えるかどうかは親次第。okkoさんのお父様では、逆らう事は到底叶わなかったでしょう。お気持ち、良く分かります。当時我が家は、母一人子一人。寂しい思いもしていました。そういう意味でも、甘かったのだと思います。

アッキーさん
こちらこそ訪問頂き、nice!ともどもありがとうございます。
また長文をお読み下さり、嬉しいです。
うちにも2匹、時をずらしてイヌもおりました。やっぱりノラです。
動物を飼うという事は、その死も含めて、いい思い出になります。また子供にとっては、命の尊さを学ぶ絶好の機会でしょう。是非多くの子供たちに、そう言う経験をして貰いたいものです。

torichin画伯
マメに読んでくれて、ありがとうです。
ウンウン、そう思う(感涙)。アイツは私の、保護者だったから。
そう言えば、写真が残ってないのが残念なんだけど。白黒ブチで鼻の辺りが黒く、フレ坊に似てるかも。
by えいこう (2005-10-14 21:42) 

同じ猫を家族として暮らすもの同士、とっても気持ちがわかります。
うちの猫もみな捨て猫や野良です。
そして大切な猫の死も経験していて読んでいて朝から涙が止まりませんでした。
きっとみいこは幸せでしたね。
短い生涯やったけど愛されて生きることが出来てほんまに幸せやったと
思います。
みいことうちの死んだごえちゃんが友達になってるといいな。
by (2005-10-15 07:49) 

えいこう

ななさん
長文にも拘わらずお読み頂きまして、またnice!ともどもありがとうございます。
共感頂けて、嬉しいです。ネコやイヌといえども大切な家族です。その死はとても悲しいですが、時が過ぎてみれば、それも含めてかけがえのない思い出だと思います。
みいこも幸せだったと思うし、私自身もみいこと暮らせた事で幸せでした。
ごえちゃん。前足に障害のあったコでしたね。みいこはもちろん、うちに暮らしたみいた、シャラ、チャンプ、チビ、コロン、そしてゴンとも、きっと天国で楽しく遊んでいる事と思います(微笑)。
by えいこう (2005-10-15 22:26) 

KANAchanMaMa

お知らせいただいて、ありがとうございました。
ほのぼのした風情に、心 落ち着き、そして 泣かされました。
「みいこ」 亡くなってしまうのですね。命あるものと 触れ合えば、どちらかに
訪れる、当然の帰結でしょうか。
私は お祭りの夜店で買った ひよこや 金魚くらいしか 飼ったことが ないので、
(確かに飼ったことのある 「手乗り文鳥」は かなり世話を したのですが、母が
逃がしてしまいました…) “死を 看取った”経験に欠けている中年でして。
こんな私が コメントできることが あるでしょうか !? と 思ったりしています。
私は 団地育ちだったので、誰かが 見つけて来た子猫を、こっそり 箱に入れ
て、団地の 軒下とかに隠して、各々冷蔵庫から 持ち出して来た 牛乳や鰹節を
持ち寄って、世話を していたのを 思い出しました。ちょうど、小学校低・中学年
頃の想い出です。親達や 上の兄弟は、知ってて 見て見ぬふりを していた
みたい…。猫は、いつの間にか いなくなっていたのでしょうか。一緒に布団に
潜り込む経験を したかった…です。ここに書かれた情景描写を 読んで、思った
ことですが…。
今の子ども達は、家で ペットとして飼っていなければ、こんな経験も してない
のでしょうね。塾や お稽古事等で 忙しく過ごしていて、近所を うろうろすること
なんて、あまり していませんものね。
懐かしさに 胸がキュンと なるような お話でした。
なんだか、『いわさき ちひろ』さんの 挿絵を 付けていただきたいような雰囲気の
物語でした。こんな物語も また 書いてほしいです。私は、eikohさんの優しさが
生かされているようで、大好きです!子どもと猫の物語☆(*^_^*)
by KANAchanMaMa (2006-05-07 17:44) 

えいこう

KANAchanMaMaさん
お読み頂き、ありがとうございました。^^
みいこを筆頭に、何匹もの猫と、そして2頭の犬を看取ってきました。傍らに横たわって、或いは私の膝の上で。だんだんと呼吸が小さくなり、やがて絶える。温かかった身体が冷たくなっていくとともに、失禁。そして、硬直が始まります。その時は辛いです。ものすごく悲しいです。それでも彼らの生き死にを通して、あらゆる命の尊さを学びました。だからまた、拾ってきてしまうんですけど。^^
私もやっぱり学校や空き地で、友達といっしょに世話をした経験があります。でも最終的な処遇に困って、結局私が連れ帰ってくることになったんですけど。^^;
動物の方が確実に早く死が訪れるので、悲しい思いをさせたくない。今はそんな理由で、飼うのを反対する親もいるようです。しかし、いっしょに遊んだり布団で寝たりと、生きているうちに慈しみ、そして死を迎え悲しみの中で見送る。それも大切な情操教育になるのではないかと思います。命の重さを、身をもって体験できるでしょう。
そうですね。これは初めて同居した猫で、私自身一番心に残っている思い出なのでスラスラ書けましたけど。また書くとなると難しいなぁ。もちろん他の猫たちとの思い出、エピソードも一杯あるんですけどね。ただ、ここまで擬人化できるのは、みいこだけです。^^;
nice!もありがとうございました。
by えいこう (2006-05-07 23:38) 

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