ランドクルーザー 70系 [思い出]
通称ランドクルーザー70。正式名称 HZJ73HV。
伝統あるトヨタ・ランドクルーザー。その中でも40系の直系、嫡流とも言える正統派である。
過去の車遍歴の中で、私がもっとも愛した車だ。
70系は日本ではあまり馴染みがないが、世界でもっともタフな車として、砂漠地帯等、過酷な条件の土地では、未だもって絶大な需要を誇っている。
4輪とも、半楕円リーフスプリングリジッドのサスペンション。ハッキリ言って、乗り心地は最悪。小舟のように、盛大に揺れる。無造作にブレーキを踏もうものなら、止まった瞬間に大きな揺り戻しが来る。
とにかく曲がらない。カーブの手前で一瞬ブレーキを踏み、前方へ荷重移動してからハンドルを切る。
ハッキリ言って、取り回しは楽ではない。そのお陰で、走る、曲がる、止まる。車を運転する上で大切な事の多くを、コイツから学んだ。
その代わり、オフロードではその真価を最大限に発揮する。実際状態の良い林道から、走れれるのかと思える悪路まで、スタックする事なく、難なく走破してくれれた、頼もしい相棒だった。
直列6気筒のディーゼルエンジン。その奏でるサウンドも心地良い。
高速道路でも、その見てくれとは相反して、余裕のある加速、スピードを維持してくれたものだった。
写真は事情があって、泣く泣く手放す日に撮ったものだ。
現行の70は、前輪こそコイルスプリングに変わったが、その風貌は基本的に当時のままのようである。
是非とも、もう一度オーナーとして乗ってみたい。
今でも愛してやまない車である。